棟木が舞うとき

棟木が空を舞うとき、これからこの家で生きてゆく人のことを思うその合間合間に、なぜだか、亡くなった近しい人のいくつもの顔がふつふつと思い起こされます。どうも、棟木という一本の材木は、山から海へと流れる川のように、その両者を分ちつつも繋げているようなのです。それも、空を舞うその瞬間に限って。

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